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イタリアの職人技(食)-1 

 

今回は、“イタリアの職人技(食)-1”とします。イタリアの食もイタリア人にとっては、ファッションの一部でもあります。イタリア人にとってのファッションとは、服や身に着ける物だけでは無く、自信の身体、生活全般に及びます。(日本も近頃は、その様に成っていると思います。)

さて、イタリアの食ですが、日本でも最近は、様々なイタリアの食材が入手出来る様に成りました。それでも、日本で入手出来るイタリアの食材の殆どは、大きな工場で生産された物です。色々と薀蓄をHP等で記載されていますが、その域を出ていません。
イタリアは、日本と異なり食の流通は、盛んではありません。日本では、どこに居ても、現地の新鮮な特産物が入手出来ますね。1つには、インターネットやTV通販のお蔭でしょう。クール宅配便等の保冷輸送手段も整っています。イタリアには、その様な物はありません。と言うか、日本の方が特殊だと思います。
小生は、フィレンツェに長年住んでいます。フィレンツェを中心としたトスカーナ料理の材料は、大体手に入ります。又、例えば、ジェノバの特産のジェノバペーストやパルマの特産のパルマチーズやパルマハムも入手出来ます。しかし、それらは、工場で大量に生産された物ばかりです。価格は、日本と比較すると相当に安いですが、日本でも購入出来ます。しかし、本当に美味しい食材は、現地に行かなければ入手出来ません。本当に美味しいイタリアの食材は、工場で作られた物では無く、手作業で作られた物であり、輸送手段を使ってまで遠方へ売る必要は、無く、現地で売って、十分に儲かっている物なのです。(別に自社を大きくするとか考えないのです。)

さて、話は、前置きが大分長く成りましたが、年に一度、フィレンツェで食の祭典があります。つまり、食の見本市です。この見本市には、イタリア中から地元の美味しい食材屋が集まります。逆に大手は、余り出展していません。しかし、イタリアでその年のNo.1に輝いたハムやチーズ等が並びます。
見本市の名前は、"PITTI TASTE"です。

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ところ狭しとイタリア中の本当に美味しい食材屋が並びます。

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ハム、チーズ類から、ワイン、オリーブオイル、各種ペースト、シーフード類、コーヒー、チョコレート、スイート類、他。
フィレンツェに住んでいても見た事の無い食材屋が多いです。つまり、上記でご説明しましたが、普段、入手出来ない本当に美味しい食材屋が出展しています。
少しですが、味見をさせてくれるところも結構あります。
ワインが好きな方は、ワイングラスを片手にあっちのチーズ、こっちの生ハムと言った具合にいい気分で歩き回っています。
フィレンツェのレストランのシェフ等が新規食材の取引の為に沢山来ています。
一般の人も入場出来るので凄く混札します。特に人気のあるところは、味見用を皿にだすと忽ち無く成ります、と同時に並んで出してくれるのを待っているところも時々見かけます。
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2012年 最優秀賞を取った生ハムです。口の中で溶けます。パルマハムを良く食べますが、桁違いの上手さです。フィレンツェでは、入手出来ません。勿論、輸出もしていません。

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肉屋のオヤジ、そのものと言った感じで、いい顔しています。最上位のパルマハムを手で薄切りしていました。

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ボローニャの名物の1つ、モルタテッラ。デカイ!非常に深みのある味でした。普段食べているモルタテッラ(それもボローニャ産ですが)とは、全然違います。

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このチーズもNo.1に輝いた物です。非常に美味かったです。(月並みな表現しか出来ません。)この手の熟成された良いチーズは、ラズベリー等をコンポートした甘いスイーツと一緒に食べると更に、美味さが増します。

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これは、半生タイプのパルメジャンチーズです。パルメジャンチーズが濃すぎると言う方にも行けます。味が薄いわけではありません、しっかりとコクもありますが、口の中に其れほど、後味が残りません。非常に美味しいです。
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終日、大賑わいです。
この他、フィレンツェの街中では、時々、規模は、小さいですが、食材市が出ます。それらも普段入手不可能な物ばかりです。

本当に美味しいイタリアの食材は、地元に行って、入手するのです。
イタリア人は、非常に良く食べます。食べている時のイタリア人の顔は、幸せ一杯です。楽しく食べると言う大切さを彼らは、良く知っています。
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イタリアの職人技ー2 

 

前回に引き続いて“イタリアの職人技”の2とします。
イタリア フィレンツェで仕事をして17年に成りますが、最も多く携わっているのが鞄です。
革や素材の選択は、展示会や革工場に直接赴いて自分の目で見て決めます。
鞄の工場は、“どの様な鞄を制作するか”で決めます。幾つもの工場と関わっていますが、どの工場も得意分野が異なります。制作するモデルに依って、最も得意とする工場を選択します。
今回は、紳士用の鞄をご紹介します。
鞄の中で最も難しいのが紳士用の所謂ブリーフケースタイプです。
このモデルを綺麗にしっかり作れるところは、世界広しと言えど、非常に少なく成っています。
デザインは、別としてValextraやHermesは、完成度が高く仕上がっていると思います。
日本では、ここのところトートバックが大人気です。しかし、ヨーロッパ、イタリアでは、今も昔も、やはりブリーフケースが主流です。最も、人気があるのがバケッタ製法で鞣し、染色をしたブリーフケースです。
バケッタ製法と言うのは、フィレンツェで開発された製法です。中世にすでに原型が出来上がっていたと言われています。植物から抽出したタンニンのみを使用して革を染め上げていきます。
非常に手間と時間の掛かる製法です。特徴は、自然な色合いと艶があります。使い込むと濃淡が出てきて一層、革特有の趣が出てきます。
フィレンツェに今でも、このバケッタ製法を使った革でブリーフケースを専門に制作している工房があります。
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重そうに見えますが、これが結構軽いです。理由は、鞣しがしっかり施されている点と革を可能な限り削いであります。その為、たっぷり革を使用している割に、軽い重量で出来ています。
ブリーフケースは、幾層もの作りから成っている為に、作る側とてしては、非常に面倒で且つ、高い技術が必要とされます。
鞄制作に携わっている方でブリーフケースをやった経験の無い方、是非、一度、工場に問い合わせてみるといいでしょう。この様に完成度の高いブリーフケースは、出来ないと思いますよ。これが出来るところは、何でも出来ます。これは、オリジナルモデルです。前部の金具は、マグネットで取り外しは、容易です。
開けると前に2つの大きなポケットがあります。

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取っ手は、非常に良く使うところなので頑丈に作り上げてもらいました、そして、持った時に指にフィットさせる工夫もされています。ショルダーも同じ革で作ってあり、本体の金具もしっかり固定してあります。
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内側も綺麗に作り上げています。ファスナーもプラスチックは、使用しません。
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本体は、モスグリーンです。使い込む内に深みが出てきます。

商品は、恵比寿のキーミスビーミーと言うお店で販売されています。(もう無いかもしれませんが)
非常に綺麗な鞄です。興味のある方は、是非ご覧ください。
価格は、高く無いと思います。

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イタリアの職人技―1 

 

先日、"有名ブランド 本物と偽物ー2"にてLOLO PIANAを取り上げましたが、今回は、"イタリアの職人技-1"としてLOLO PIANAの糸を使った商品をご紹介します。

その工場は、フィレンツェとPISAの間にあるLUCCAと言う小さな街にあります。有名な緑豊な城壁に囲まれた中世の趣たっぷりのところです。冬は、山でスキー、そして、夏は、海でのんびり出来る地理的にも恵まれた土地です。金融関連業社が多く、イタリアでも富裕層が多い街としても有名です。Lucca Baluardo San Colombano

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この街に"ニットのカスタムメード屋"があります。お客さんの寸法、好みにあわせてニットを編み込んで行くわけです。それもLOLO PIANAのカシミヤ糸を使用します。(100%カシミヤ、ベビーカシミヤ、カシミヤとシルク、カシミヤと麻等、シーズンや注文に依って使いわけています。)
先日、"有名ブランド 本物と偽物ー2"で掲載したカシミヤの写真は、織物です。つまり、高速機械織りです。ここのLOLO PIANAの製品は、ニットですので、価値観は、全く異なります。
(カシミヤの糸自体は、基本的に質と目方で決まります。相場に依って左右されます。)
作りもハンドメイドニットとして謳っているのも頷ける出来栄えです。
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参考例としてプルオーバーの写真を掲載しましたが、襟元の絶妙なリンキング技術、ローゲージとハイゲージを綺麗に使い分けてリンキングさせています。流石に、1枚、1枚を顧客の為に作り上げるカスタムメードです。
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彼らのお店には、少しですが、出来あいの製品も販売しています。お客さんは、糸を見ただけでは、わかり難いので、完成品を見せる事で非常に参考に成ります。
この技ありのカシミヤテーラードは、未だ、日本では、販売されていません。
これ程の出来栄えでハンドニットの割に価格も非常にお手頃なのです。
恐らく、今年の秋頃には、日本のどこかで売られている事でしょう。



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有名ブランド 本物と偽物―3 

 

今回は、革に関してのお話です。長年、ここフィレンツェの鞄の制作にも多く携わって来ました。フィレンツェは、世界一の鞄の生産地と言っても過言ではありません。数こそ、中国に負けますが、作っている物自体が全く違います。有名ブランド高級バックの多くは、ここフィレンツェで生産されています。それは、フィレンツェの革生産の背景が非常に豊かであり、整っているからです。未だ、職人も多くおり、高い技術を駆使して鞄を制作しています。

さて、革の素材にも有名どころがあります。フィレンツェにも幾つもありますが、今回は、フランスのDU PUY社に関してです。DU PUY社は、カーフを主力のCONCERIA(鞣し、染色、仕上げ、加工)です。カーフと言うのは、仔牛で一般的には、生後6か月迄の牛を言います。非常にキメが細かく、美しい革です。DU PUYが有名な理由は、多くの有名ブランドからの指名がある事、特にフランスの馬車のマークで有名なブランドの御用達でもあります。其れほどに、良い革と高い技術がDU PUYにはあります。その代わり、値段も非常に高価でもあります。
革のマークを見かけた事があると思います。
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この様に上が首から下、左右が前後の脚、下が尻尾を切った形に成っています。実際の生産用の革もこの様な形です。成牛だとサイズも大きいです。しかし、実際は、首、両足、尻尾の付け根の辺りは、皺が多く使い難いです。大体、中心から長方形の形が使用出来るところです。仔牛(カーフ)に成ると、このサイズが、極端に小さく成ります。従って、取れる範囲も小さく成ります。革は、1㎡の価格なわけですが、使えるところと使えないところを考えると割高です、まして、小さな仔牛(カーフ)は、非常に高価な革と成ってしまいます。それに加えてDU PUY社の絶妙な鞣しと染色と成ると、付加価値が更に上がり、非常に高価な革と成ります。
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写真では、分かり難いですが、DU PUYの革は、非常に繊細で美しいです。

近頃、WEBでDU PUY革を使用しているとの鞄を見かけます。DU PUYの革の名前は、大体、英語かフランス語が多いです。イタリア語は、使用していません。つまり、DU PUY革を使用していると騙って売っていると思われる鞄を時々見かけます。DU PUYの革も上記の写真の様なスムースの表面な物以外で型押しもあります。しかし、仔牛と成牛では、質が全く異なります。成牛であれば、価格もDU PUY社の物程には、高価ではありません。(一般論です。高い物もあります。)つまり、DU PUY社=馬車のマークのブランド御用達でのブランド付加価値を上げていると言うわけです。本物であれば、それは、全く問題ありません。しかし、どう見ても、その説明分を読んでも非常に辻褄があわない事が多いのです。これは、前回のLOLO PIANA社のケースと異なり、実際には、DU PUYの革を使用していないのに、DU PUY革と騙っている例です。
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有名ブランド 本物と偽物―2 

 

今回は、偽物と言うわけではありませんが、買う側が勘違いし易い言葉を利用しているケースをご紹介します。
例えば、“イタリア製の革を使用した鞄”。この商品をHP上で“イタリア製 鞄”と題して売っています。内容を良く読むとイタリア製と言うのは、革だけで製品は、イタリア製なのかどうかわからない、と言った物を良く見かけます。
基本的には、生産地を記載しなければ成らないわけですが、WEB上では、生産地を記載していない物も良く見かけます。生産地がイタリア製とかフランス製と記載出来ていないのは、やはり、生産地を隠し、如何にもイタリア製と言う事で付加価値を付けて売りたいと言うところだと思います。詐欺とまでは、言わないまでも、限りなく近いと思います。

LOLO PIANAと言う大手カシミヤメーカーがイタリアにあります。LOLO PIANAは、大手カシミヤ素材のDISTRIBOTRであると同時に、自社で高品質なカシミヤ製品を生産して、世界中に直営店を設けて展開しています。LOLO PIANA=高級カシミヤ製品の代名詞と言っても過言では無い程に知名度もあります。
LOLO PIANAは、カシミヤの糸や生地を多く卸しています。品質も色々あります。lolo.gif
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日本でもスーツの仕立て屋さん等でLOLO PIANAの生地見本が置かれています。イタリアでも多くのアパレルメーカー等がLOLO PIANAのカシミヤ糸や生地を使用しています。例えば、イタリアのA社がLOLO PIANAの生地を仕入れ、それをマフラーに仕立て、販売するケースもあります。この場合、LOLO PIANAのネームタグを使用する事が出来ます。つまり、LOLO PIANA以外のマフラーメーカーがLOLO PIANAから生地を仕入れ、LOLO PIANAのタグを付けて、“LOLO PIANA MADE IN IYALY"として販売する事が出来るわけです。ここで何が言いたいのか?と言うと、これらは、LOLO PIANAの製品工場で生産された商品では無いと言う事です。勿論、LOLO PIANAのカシミヤ生地を使用しているわけですので、品質は、良いですが、LOLO PIANA社の製品ラインで作られた商品では無いと言う事です。一概には、言えませんが、それらの製品は、一般的にLOLO PIANA社の製品より安いですが、品質は、それなりに落ちます。買う側としては、LOLO PIANAのタグも付いているし、MADE IN ITALYと成っているわけですでの、LOLO PIANAの製品ショップと同じ物だと思われるでしょうが、違います。
WEB上の写真だけではわかりません。しかし、LOLO PIANAのショップで売っている物と同じと信じて購入されている方もいらっしゃると思います。(これは、LOLO PIANAの場合です。)

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有名ブランド 本物と偽物-1 

 

日本最大のショッピングサイトでも偽物を堂々と掲載されていますね。
COPYと称して販売されているのであれば、未だしも、そのブランド名を使って本物として販売しています。
フランスの某有名ブランドでハンドプリントの鞄です。フランスのそのブランドの紹介分や写真まで掲載していますね。
価格は、フランスの上代の3分の一以下です。
偽物だろうな、と言う事で購入されている方もいるでしょうが、大手ショッピングサイトだから大丈夫だろうと思って購入されている方もいると思います。

長年、ヨーロッパでファッション関連のビジネスに関わっていますが、有名ブランド商品の生産にも何度か携わって来ました。品質に関しては、ブランドに依って差がありますが、商品管理に関しては、どこの有名ブランドも非常に厳しい管理を行っています。有名ブランドの生産は、自社工場と提携工場で行われます。提携工場で行う場合も、素材や付属は、ブランド側から数量分支給されます。例えば、100個の鞄を提携工場で生産する場合、100個分の生地又は、革と付属がブランド側から至急されます。(ブランドに依りますが、所謂スーパーブランドの商品)出来上がる数量は、多くても105%程度です。つまり、100個に対して105個分の素材と付属が支給されます。100個全て問題無く完成品と成った場合は、5個分の素材があまります。ブランド側もそれは、承知しており、余った素材もしっかり回収します。
 有名ブランドの定番商品で色を揃えて、破格値で売るのは、不可能です。(この場合の破格値と言うのは、ヨーロッパの上代より安い価格での値段です。)

偽物の品質に関して、これは、様々です。見た目には、わかり難いですが、やはり素材や作りは、落ちます。有名ブランドは、下請け工場の審査が厳しいです。使用している内に、差が表れて来ます。

本物と信じて買う人もいますので、せめて、偽物は、COPYと称して売って欲しいものです。

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